冷え性は妊娠しにくい?その原因とは
冷え性と体温
冷え性は自覚がある人とそうでない人がいます。
冷えるという自覚がなければそれでいいのか?
そうではありません。
本当は冷えているはずなのに自覚がないのはまだ若い、もしくは体力があって元気(陽気)があるから。
これだといいのですが、体力が落ちている、歳をとっているのに、むしろ暑がり、のぼせ、手足は冷たいけどカラダや顔が熱いなんてのが問題です。
冷え性は成人女性の7割が抱えているとも言われています。
体温は乳幼児で一番高く年々低下していくようで、これがよく言う「代謝が落ちた」というやつです。
妊活において体温とはあくまで一つの目安でありますが、冷えは間違いなく妊娠しにくい原因であり、免疫低下や病気の原因にさえなります。
じゃあどうすればいいのか?とりあえず温めて、一般的にいわれている生姜を飲めば改善するのでしょうか?
冷え性で悩んでいる人は、これで一時的には良くても根本的に改善しないことを知っているはずです。
冷え性になる原因や、冷え性が不妊とどうつながりがあるのかを説明していきます。
女性は冷えやすい体質!更には気候も影響している。
冷え性の原因は様々な要素が絡まって起きていますが、主には「血行が悪くなる原因がある」ことと「むくみ」が原因です。
これを東洋医学では気血の不足、経絡の停滞、体内の余剰水分である痰湿といいます、この痰湿(つまり湿気)は日本という気候では形成されやすく痛みやだるさの原因になり血行不良を引き起こします。
冷えの原因になるものとして以下のものがあります
①体力の低下 ②ホルモンバランスの乱れ ③偏った生活習慣 ④長期にわたって形成された余剰水分
高齢化や元気の不足を除いた原因で上記の内容を詳しくいうと
①女性は筋肉量が少ないため、熱産生する力が弱く、血液を送り出すポンプも弱い。毛細血管の働きも弱いため末端が冷える
②女性は月経があるため、貧血に陥りやすく血量が十分ではない時がある。周期リズムが悪いもしくは基礎体温のメリハリが無いなどホルモンバランスが悪い場合本来温まるはずの時でも冷える
③食生活や過度な温活、熱性のものを食べ過ぎて反動で冷える、温め過ぎて反動で冷える、水分摂取しすぎや陰性のものや冷たいものの取り過ぎで胃を冷やして胃炎、胃の調子が悪く消化に血液を沢山集めないといけないので末端冷える
④むくみがあるため血流低下、更にむくむなど負のスパイラルに陥る。余剰水分(むくみ)はそれがあるだけで経絡や血液の流れを悪くするため冷える
- 冷えはかならずしも悪くない…
- 人間の体は、冷えてくると大切な内臓を温めておくために末端に送る血液は少なくするように作用するので、末端の血管は熱を出さないよう収縮し、血行が悪くなります。
特に消化器系の不調がある人は冷えやすいということがあります。消化に血液を沢山必要とするということもありますが、消化器系の不調がある人は呼吸器にも影響を与えるため血液循環が悪くなるからです。
とはいえ、一日のリズムのように、日中から夜間にかけて温まっては冷えていくというように人間の身体はバランスをとっています。だから内臓を温めるために一時的に冷えるというのは必ずしもわるいわけではありません。
むしろそれはいいことであり、身体の防衛機能です。
内臓の調子が悪いのに冷えるからといって外から温め過ぎるのは内臓を修復する力を弱めているようなものです。
中が良くなればそこに留まる必要はなく外も充実するのです
自律神経の乱れからくる冷え
血行不良の原因でもあり、冷え性を誘発する大きな要因は「自律神経の乱れ」です。自律神経は体呼吸、脈拍など人間の意思ではコントロールできない機能を司っています。
このように体温調整は自律神経の働きが深く関与しています。
自律神経バランスが乱れる原因は多岐にわたりますが、結局はやり過ぎやらなさ過ぎ、感情の起伏、自然サイクルに沿わない生き方、が原因といえます。
一度に集中してやり切らないと気が済まないというタイプの人は、波が激しいので注意が必要です。波が激しいというのは乱れやすいということです。
まあ私ですけど。一気に集中する反面だらけてしまう、リラックスしすぎて副交感神経優位になりすぎるのも冷えの原因ですので、ほどほどです
要するに継続は力なりということなんでしょう
子宮・卵巣は冷えのダメージを最も受けやすい臓器!
体内では奥の方に位置する子宮や卵巣ですが、実は冷えのダメージを受けやすい臓器とも言われています。
血行が悪いと、うっ血し、経血自体が体外に流れにくくなります。その経血を外に押し出そうと子宮ががんばって収縮するため生理痛が起こっているのです。
毎月の生理で血液が体外に流れるので、一時的でも血量が減り、子宮は血液が滞りやすい臓器でもあります。
慢性的な冷えは熱を生みます。この熱は良くないやつで筋腫などの原因にもなります。
どう冷えと向き合うか?
冷えを甘くみてはいけません。体感的な冷えは体の内部のサインでもあり、生活習慣の改善と治療の必要性を伝えているのです。
そして安易に温め過ぎるのは冷えを助長していたりもするので気を付けてください。
やはり温まる身体は、臓器の働きが良く、自律神経バランスが良い身体です。
ホルモン治療でも短期的に体温は上がりますが根本解決ではありません。根本的に解決するにはある程度の時間が必要です、時間がかかったとしても冷え体質、つまり内臓や自律神経の不調、体力の増強ということに取り組む価値は十分にあります。
不妊治療においては、出産はゴールではなくあくまでスタートです。その後も人生は続くのですから自律神経を整える鍼治療、代謝をあげるトレーニングで冷え性の改善に取り組み、健康な身体でこれからも生きていくことを目指していって欲しいと思います。