冷え性は妊娠しにくい?その原因とは
冷え性と体温
冷え性は明確な基準があるわけでなく、冷えの自覚がありそれにストレスを感じるか否かによります。
たとえ体温が低くなくても日常生活において冷えに対して不快感などの自覚症状を頻繁に感じているのなら冷え性といえます。
ただ現実には、自覚症状がなくても冷え性は成人女性の7割が抱えているとも言われています。
実際冷えの自覚はないが東洋医学でみた冷えの所見がある女性は沢山います。
ちなみに1957年に東京大学が調査をおこなった結果、10歳~55歳の健康な男女3,000人の平均体温は36.89度±0.34℃という結果があったそうです。
体温は乳幼児で一番高く年々低下していくようで、これがよく言う「代謝が落ちた」というやつです。
妊活において体温とはあくまで一つの目安でありますが、冷えは間違いなく妊娠しにくい原因であり、免疫低下や病気の原因にさえなります。
あなたの体は冷え性に傾いていませんか?
冷え性になる原因や、冷え性が不妊とどうつながりがあるのかを説明していきます。
女性は冷えやすい体質!更には気候も影響している。
冷え性の原因は様々な要素が絡まって起きていますが、主には「血行が悪い」ことと「むくみ」が原因です。
これを東洋医学では気血の不足、経絡の停滞、体内の余剰水分である痰湿といいます、この痰湿(つまり湿気)は日本という気候では形成されやすく痛みやだるさの原因になり血行不良を引き起こします。
女性の血行が悪くなりやすい原因
- 女性は筋肉量が少ないため、熱産生する力が弱く、血液を送り出すポンプも弱い。
- 女性は月経があるため、貧血に陥りやすく血量が十分ではない時がある。
- 女性は血管が細いため、血流が弱まりやすい。
- むくみがあるため血流低下、更にむくむなど負のスパイラルに陥る
- 血行が悪くなると…
- 人間の体は、冷えてくると大切な内臓を温めておくために末端に送る血液は少なくするように作用するので、末端の血管は熱を出さないよう収縮し、血行が悪くなります。
ただし、一にのうちで日中や夜間など温まっては冷えていくというように人間の身体はバランスをとっています。だから内臓を温めるために一時的に冷えるというのは必ずしもわるいわけではないことに注意してください。
問題は、過剰に冷える原因を作り出していないか?ということ
たとえば温め過ぎて反動で冷やしていないか?、陰性(冷える)の飲食が多いなどです
特にお腹周りが冷たい、むくみやくぼみがある人は不妊になりやすいので注意が必要です。妊娠に必要な器官の機能低下のあらわれなので、妊娠しにくい体質といえます。
血流が悪いと臓器へ栄養や酸素が十分に行き渡らなくなるので、いくら栄養素やサプリメントを摂取しても吸収しにくい状態です。
子宮の血流や働きが悪くなると、女性ホルモンが上手く分泌されず、卵巣機能が低下し、卵子の発育悪化や排卵障害、着床障害を引き起こす可能性もあります。
排泄機能(生理)の不調
下腹部の冷えが強い時は温めるのが有効です、ただし難しいのが冷え性が慢性化している人は手足は冷えるが内臓に余分な熱を持っているという人がいます。この場合余分な熱を抜くことをせずに、冷え性や妊活には温めるのがいいからと、なんでもかんでも温めるということをしていると逆効果になることもあるので気を付けましょう。
長期的に運動して代謝を上げて温まる身体を作るのはいいことですが、暖房や熱性の飲食物を取り過ぎるなどは逆効果です。
日々の生活を見直して、冷え性になりやすい事をしていないかチェックしましょう。
自律神経の乱れからくる冷え
血行不良の原因でもあり、冷え性を誘発する大きな要因は「自律神経の乱れ」です。自律神経は体呼吸、脈拍など人間の意思ではコントロールできない機能を司っています。
このように体温調整は自律神経の働きが深く関与しています。
自律神経バランスが乱れる原因は多岐にわたりますが、結局はやり過ぎやらなさ過ぎ、感情の起伏、自然サイクルに沿わない生き方、が原因といえます。
外部環境や社会情勢もありますが、やはり心の成長こそが重要なのでしょう。
求めれば求めるほど得られなくなる。中庸でありたいと私自身もおもいますがなかなか・・・
男性側の不妊原因にもなっているかも
男性も体が冷えていると生殖機能の低下の原因になり、引いては不妊の原因になるのです。
治療も共にするべきです、それこそが夫婦関係を良く保つことにも繋がり、産後から育児やこれからの人生の幸せに繋がると私は思います。
それに冷えている男性は多いものです、原因は色々ありますが特に多いのがアルコールと運動不足です。お酒で一時的に熱量が増すが反動で冷えるか、ビールなど冷たい物の取り過ぎによるものです。運動不足は単純に代謝が落ちます。
実は子宮・卵巣は冷えのダメージを最も受けやすい臓器!
体内では奥の方に位置する子宮や卵巣ですが、実は冷えのダメージを受けやすい臓器とも言われています。
血行が悪いと、うっ血し、経血自体が体外に流れにくくなります。その経血を外に押し出そうと子宮ががんばって収縮するため生理痛が起こっているのです。
毎月の生理で血液が体外に流れるので、一時的でも血量が減り、子宮は血液が滞りやすい臓器でもあります。
どう冷えと向き合うか?
冷えが進行すると、子宮や卵巣の機能自体が低下し、卵子が着床しにくくなってしまう恐れもあります。やはり冷えは大敵、「冷え性くらい」と軽視は禁物です!
しかしながら冷え性を根本的に解決するというのはそう簡単でもありません。
やはり温まる身体は、臓器の働きが良く、自律神経バランスが良い身体です。
ホルモン治療でも短期的に体温は上がりますが根本解決ではありません。根本的に解決するにはある程度の時間が必要です。
出産がゴールではなくその後も人生は続くのですから自律神経を整える鍼治療、代謝をあげるトレーニングで冷え性の改善に取り組んでいきましょう。