不妊治療との距離感

不妊治療の問診をする上で特に気になる情報はというと、

 

基礎体温や検査結果や診断名ではなく、ずばりドクターの人柄です

 

なぜなら不妊治療は精神的にも疲弊しやすい特徴があり、ドクターの人柄によってその疲弊の度合いも大きく変わってくるからです。

 

不妊治療をする上で重要なこと

不妊治療をしているとできない理由を追い求めてしまいます。人は理解できないことに不安や苛立ちを感じるからです。

診断名がつくと最初は「だからできないのか」と最初は納得し、治療法があれば安心します。

しかし、治療が長引いてくると違う原因があるのでは?と思いまた原因を追い求めてしまうんです。確かに現代医学でも東洋医学でも診断と治療が間違っていれば良くなるものも良くなりません。

ただし、不妊治療、命が宿るという現象に限っては宿るべき時といものがあるというのが私の考え方です

 

私が思う素晴らしいドクター

問診していて良いドクターが担当医なんだなと安心する時があります。

それは宿るべき時がある、つまり神のみぞ知るということを患者に伝えているケースです。

こんなことを言うと非科学的と思われるかもしれませんが、そうではありません。ちゃんと診断し検査結果の基準をもとにそれに対する治療は行っているのです。

治療をして「数値が改善すれば妊娠できる」ではなく、「改善してもできないものはできないし、後は神のみぞ知るんだよ」とそのドクターは患者に伝えているんです。

 

数値を追い求めるドクターは、「こうでなければいけない」という発想です。そうなると患者もそう考え、数値ばかり気にするようになります。たとえ体調悪くても数値が良ければ喜び、体調が良くても数値が悪ければ落ち込み、日々変化する数字に一喜一憂してしまうのです。数値が全てでそれが良くなれば妊娠するというのならそれでいいのですが、それで妊娠しないなら固執することは悪影響にもなりえます。

 

だけど一度その概念が染みついたらなかなか抜けられない。体調も良くなりにくいんです。

だから命が宿るのはタイミングがあるんだから考えすぎるな、と伝えるドクターは患者の心を追い詰めない良いドクターだと私は思うのです。そしてそんなドクターは患者にああしろこうしろ、これはダメあれはダメなんてことを言いません。

 

病院や治療院との付き合い方

不妊治療を続けていると長ければ長くなるほど精神的にも体力的にも疲れてきます。そうなるとある時「もういいか」と止めてしまう時があるんです。だけどしばらくしたらやっぱり欲しいと再開する、再開する時は別の病院だったり、鍼灸院だったら違う鍼灸院にと変えてしまうこともあります。

治療を止めたらできたということもあるし、別の病院や鍼灸院に変えたらできたということもあります。

だから治療を中止するのは悪いことではないと思います。

 

しかし問題は再開しても、別の病院や治療院に変えてもできないというケースです。こうなるとさらにお金もかかれば精神的ダメージも大きくなっていきます。

 

不妊治療以外でもたまに色々な鍼灸院を転々としている人がいますが、それはもったいないと思うんですよね。身体が悪くなったとかよっぽどの理由がある場合は別として、そう何回も治療院を変えてもよくならないのは治療が問題なのでなく、治療院との付き合い方が問題なのだと思います。身体って1~2回でがらっと変わるほど単純なものではないので、続けることが大事です。

 

不妊治療でも同じです、病院は別ですが、鍼灸院の付き合い方は、主は健康、その結果妊娠があるという感覚で治療を続けたほうが健康にもなるし、妊娠という結果も得やすいと思います。健康になる喜びを感じつつ妊娠を待つというスタンスです。なにより精神的にらくになります

 

すべてはタイミング

どんなに有名なとこで、良い治療しようができないときはできない、できても育たない、なぜか?ひょっとすると命が育ちやすい環境が整ってないからかもしれません。あせるなといわれてもあせってしまうのが不妊治療。それは重々承知です。ですが体内環境を整えるということも頭の片隅においてください。

極力一喜一憂せずに健康になることを第一に、治療が原因で夫婦関係が壊れることがないように、毎日を楽しみながら取り組んでいって欲しいと願います。