頭痛を東洋医学で説明すると

花粉も飛び交うこの時期、花粉症の方にはしんどい時期ですね。

 

そうでない人で「自分は花粉症じゃないから」といってはいてもなんかだるいとか頭痛がするとか体調が悪くなる人が増えるのがこの時期です。

 

なぜか?

 

春は肝の季節であり、肝に不調がある場合に様々な症状がでるからです。

 

 

肝の不調ってなに?肝臓が悪いってこと?

 

 

間違いではありませんが東洋医学の肝は現代医学の肝臓とは違った見方をするので説明していきます。

 

 

【肝主昇発:肝は昇発を主る】

肝の経絡(気の流れる道)は足から頭に向かっています。肝の機能が正常であれば、肝の気もほどよく上がってゆき、肝はリラックスした状態を保ちます、

 

その状態は肝の特徴である流れを良くする、内臓に血を貯めて休める作用が発揮されている状態です。

 

しかし、ストレスなどにより昇発作用が異常亢進すると、頭痛、めまい、目の充血など、体の上の方に不快な症状が現れます。

 

ストレスとは精神的なものだけでなく過労などの肉体的なものも指します。

 

そして肝は怒りの感情と密接な関係があります。

 

激しい怒りを感じると、気や血など生命活動に必要なものが人体上部に逆流し、顔面紅潮、目の充血、頭痛、めまい、体の震え、胸や脇の脹った痛みなどが現れます。

 

 

ひどい場合には倒れることもあります。脳卒中というやつですね。

 

 

これは怒りによって肝のスムーズに流す作用が失調し、気が上がり過ぎている状態です。

 

 

だから長期にわたる怒りや過度の怒りは、肝の機能失調を引き起こす原因になります。

 

 

最近こむら返りなどの引きつりや筋肉の痛みがあるというのは肝の調子が悪いというサインなのです。

 

 

【肝主謀慮:肝は謀慮を主る】

肝は意識や考える活動と密接な関係があるという意味です。

 

精神活動の中心的役割を担うのは心(心臓)なのですが、正常な精神活動には、肝の血を内臓に貯める作用や流れを良くする作用も不可欠です。

 

PMSでイライラしたり、マタニティブルーになるのは肝血の不足が原因であり痛みの原因も同じです。

 

ストレスを受けた時、考えても仕方のないことをぐるぐる考えてしまうのは肝の疏泄作用の低下が原因です。

 

つまりこの時期、最近もの忘れが酷いとか、精神状態が悪くなりやすい、落ち着かないなんていうのは肝の不調の可能性が高いのです。

 

以上肝の特性の一部解説ですが参考になれば幸いです。

 

怒りやストレスの根本的原因はなかなか取り除くことは難しいと思いますが、

 

なぜ不調なのかを理解するだけでも少しは気がらくになるのではないでしょうか?

 

自分でできることと言えばやはり早寝、目を酷使しないでしょうね。